家族や親族などの身内のみ、親しい友人だけを招いて行なう「少人数結婚式」は、アットホームな雰囲気で、招待客一人ひとりとの時間を大切にしたいカップルに人気のウエディングです。
招待客人数は多くても40人程度で、披露宴は食事や歓談を中心とした和やかな雰囲気で行なわれます。
少人数結婚式は誰を招待するかや招待する人数が、ある程度分かっており、スケジュール調整もしやすいので、授かり婚やお急ぎ婚などで、準備期間に余裕がない方にもおすすめです。
招待客の人数
少人数結婚式は多くても30〜40人程度の人数で行なわれます。
一般的な結婚式・披露宴の平均人数が70人近くなることと比較しても、半分以下の人数です。
50人未満でウエディングを行なうカップル割合は約20%と、5組に1組が行なっていることになりますね。
【披露宴・披露パーティーの招待客】
- 30人未満:9.8%
- 30~40人未満:4.2%
- 40~50人未満:5.6%
参照:ゼクシィ結婚トレンド調査2016
招待客人数の目安と内訳の例
【2人】
新郎新婦のみ
【6人】
新郎新婦+両親
【10人】
新郎新婦+両親+兄弟+祖父母
-----↑家族婚↑ ↓少人数婚↓-----
【20人】
新郎新婦+兄弟+祖父母+親戚(おじ、おば、いとこ)+親しい友人
【30~40人】
家族+普段付き合いのある親戚+2人がお世話になっている人(職場の上司など)+親しい友人
少人数結婚式の招待客で多いのは「家族」「普段付き合いのある親族」「親しい友人」で、職場関係の人は招かないことが多いです。
一般的な結婚式だと、招待客の内訳と平均人数が
親族:26.4人
勤務先の上司・同僚:16.1人
勤務先以外の友人:26.6人
親の友人・知人、近所の人:1.8人
その他:2.5人
---------------
合計:74.6人
参照:ゼクシィ結婚トレンド調査2016「招待客の平均人数 全国(推計値)」
という割合なので「家族・親族+α」の人数が、自分たちの結婚式の規模になると考えて良いでしょう。
少人数結婚式になれば、招待客人数はほぼ決まっているので、いわゆる「義理で呼ぶ人」が居らず、本当に自分たちの結婚式を祝って欲しい人に来てもらえます。
別の見方をすれば、身内のみでの結婚式になれば、友達を呼ぶ必然性が無くなるので「仲の良い友達だと思っていたのに、結婚式は呼ばれなかった。自分以外の友人は招待されたのに。今後の付き合いについて考えようと思う」というような事態も避けられます。
他にも「勤務先の人はあまり呼びたくない」という時にも、結婚報告を行なう際に「身内のみで済ませるので」や「会社の代表として、上司に来てもらう予定にしている」と言えて、穏便に済ませられるのは、少人数結婚式の強みですね。
【結婚準備のリアル管理人の体験談】
私たちの結婚式・披露宴の人数は31人を予定しています。
新郎:家族と親戚14人、前職の上司1人
新婦:家族と親戚13人、会社の上司1人
新郎新婦共通の友人:2人(夫婦で出席。大学時代にお世話になったOBさんと同期)
元々は家族と親戚のみの予定にしていましたが、利用していたパックプランが「人数を30人未満でも30人でも、プラン価格は変わらない」という話だったので「そしたらお世話なっている人や友人も呼べるな」と思い、上記のような人数になりました。
招待客が少ない分、準備が楽
結婚式・披露宴の準備の中には、招待客と密接に関わる項目がいくつかあります。
- 招待客のリストアップ
- 料理や飲み物の決定
- 席次表を決める
- 招待状の作成と発送
- 引出物、引き菓子、プチギフトの手配
などは招待客の人数が多ければ多いほど、手間と時間がかかり、ストレスになることが多々あります。
少人数結婚式だと、家族や親戚、友人に限定されるので準備が圧倒的に楽です。
時間的な余裕がある分、ウエディングアイテムやウエルカムボード、結婚式ムービーなどの作成に時間が充てられるのは良いですよね。
準備がそれほど時間がかからない分「諸事情があって3ヶ月以内に結婚式をしたい」というお急ぎ婚のカップルにも向いています。
地域によっては少人数婚が難しい場合も
結婚式の招待客人数は地域によって違いが大きく、各地域の平均人数を見てみると最多と最小で約40人近く差が出ます。
- (最多)青森・秋田・岩手:99.9人
- 全国平均:71.6人
- (最小) 関西:61.9人
【地方別:披露宴・披露パーティの招待客人数】
地域 | 30人未満 | 30~40人未満 | 40~50人未満 | 平均人数 |
---|---|---|---|---|
全国(推計値) | 9.8% | 4.2% | 5.6% | 71.6人 |
北海道 | 10.8% | 2.9% | 4.9% | 83.2人 |
青森・秋田・岩手 | 7.5% | 3.0% | 3.0% | 99.9人 |
宮城・山形 | 8.6% | 5.6% | 5.6% | 76.1人 |
福島 | 7.7% | 3.1% | 0.8% | 87.0人 |
茨城・栃木・群馬 | 8.3% | 4.9% | 4.3% | 74.3人 |
首都圏 | 10.4% | 4.3% | 5.6% | 68.6人 |
新潟 | 8.6% | 3.9% | 5.5% | 66.8人 |
長野・山梨 | 3.6% | 6.6% | 5.4% | 74.5% |
富山・石川・福井 | 9.6% | 2.7% | 4.1% | 64.4人 |
静岡 | 8.5% | 2.5% | 4.5% | 71.3人 |
東海 | 10.8% | 4.0% | 7.0% | 62.0人 |
関西 | 12.3% | 5.7% | 7.7% | 61.9人 |
岡山・広島・山口・鳥取・島根 | 11.1% | 4.8% | 7.6% | 66.4人 |
四国 | 5.6% | 2.8% | 2.8% | 83.9人 |
九州 | 6.1% | 2.6% | 3.5% | 93.3人 |
参照:ゼクシィ結婚トレンド調査2016
その為「大規模な結婚式が当たり前」という慣習や価値観がある地域だと、二人が「少人数の結婚式がしたい」と思っても、親や親戚の意見、世間体の兼ね合いなどが出てきて難しい場合があります。
周囲の人たち(例:友人、職場の人、親戚など)が大人数での結婚式を挙げていると「自分たちの時も、もっと大規模にやれば良かった……?」と、ちょっと後悔する人も。
少人数結婚式は一般的な結婚式よりも、ややマイナーなことから「自分たちが納得できて、親や親戚から理解が得られること」が大切になります。
費用相場
挙式・披露宴・披露パーティーの総額は、全国(推計値)平均で359.7万円。
平均人数が71.6人なこから、一般的な結婚式の費用は「70人で360万円」と考えられます。
少人数結婚式だと「挙式+食事会・会食(披露宴なし)」や「神前式+平服会食プラン」という挙式プランも多くあり、いずれも一般的な挙式プランよりも格安になるので、人数だけではなく、選んだプランによって、かなり金額差が出てきます。
また各式場の料金例・プランや見積もりは、最低価格が提示されている為、最終的に支払う費用は+何十万になることが圧倒的に多いです。
各式場の挙式プランや実際に家族婚・少人数結婚式を行なった人の口コミから考えるに「10人:40~80万」「30~40人:100~200万円」が一つの費用相場の目安になります。
ちなみに、ご祝儀制の結婚式・披露宴であれば、招待客の人数が多ければ多いほど、頂けるご祝儀総額も上がるので「大規模結婚式にすると、黒字になりやすい」とも言われます。
招待客が少なければ、用意する料理や引出物も相対的に減りますが、挙式料、会場使用料、衣裳代、装花代などは変わらないので「人数の割に安い感じがない」と思う人は少なくありません。
ウエディングプランナーさんの中には、ご祝儀の見込み金額を入れてた結婚式の予算やプランを立てて「実質の負担額は~~円になりますよ」という説明をされる人もいます。
自分たちの負担額が気になるようであれば、少人数ではなく、一般的な人数の結婚式を行なうのも、一つの方法ではないでしょうか。
少人数結婚式に向いた演出例
良く紹介されているような挙式や結婚式の演出は、招待客の人数が60~70人を想定して行なわれるものが多く、少人数結婚式だと「人数が少ない」や「その演出をするのに相応しい人がいない」という理由から不向きなことが少なくありません。
また家族や親族中心の結婚式になると「余興や凝った演出はせず、食事と歓談のみ」で済ませてしまうことも。
「何もなさすぎるのは、味気ないし、間が持たない」と思うのであれば、食事や歓談をメインとしながら、少人数の強みを活かした演出をいくつか盛り込んでみると、ウエディングらしい雰囲気を高めます。
少人数結婚式でも行いやすい演出としては、
- ケーキ入刀後、一人ひとりに取り分ける
- 新郎新婦が挨拶(スピーチ)をする
- 新郎新婦が招待客一人ひとりを紹介する
- 結婚式ムービー(プロフィールムービー)を流す
- テーブルを回り一緒に食事をしたり、プチギフトを配ったりする
- 各家の両親に花束を贈呈する
- 家族や人ごとに分けた引き出物や引き菓子を手渡す
など、新郎新婦が主導となってする系が向いています。
招待客参加型だと「新郎新婦に関する○×クイズをする」や「招待客から一言メッセージを述べてもらう」というのも、
招待客の中に余興が頼めそうな人がいれば、何か披露してもらえないか頼んでみるのも良いかもしれません。
どうしても家族や親戚が多く集まる分、いわゆる面白おかしい「余興」よりも、フォーマル感がある演出が似合います。
会場選びのポイント
少人数結婚式にとって「会場選び」が最も大事なポイントになります。
家族や親族中心になるので「フォーマル感」や「格式の高さ」がある会場を選ぶと受けが良いです。
一般の結婚式場やホテルでは、宴会場(バンケット)が充実しており、少人数に対応する会場もあるので、特に問題ありません。
一方、レストランやゲストハウスなど、収容人数が大規模な所だと「少人数(20~30人以下)は受け付けていない」とする場合があるので「収容人数」は要確認です。
また一部の会場では、招待客が30人以下だと式場申し込み期間が「3ヶ月前から」と制限が設けられていることがあり、これは実際に会場の人に聞かないと分からない部分です。
披露宴や会食は食事や歓談が中心になる分、何か楽しめる要素があると好ポイントですね。
例えば……
- 大きな窓から外の眺めが楽しめる
- 会場併設のオープンキッチンから料理が作られる様子が見られる
- 提供される食事や飲み物が美味しく、満足度が高い
- 招待客全員が居心地の良い雰囲気で過ごせる
などは、式場の候補選びや式場見学時に確認しておきたい部分です。
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「招待人数」や、こだわり検索の「少人数(30名まで)対応可」で絞り込んでみると、数多くある結婚式場の中から、少人数ウエディングにぴったりの会場だけが見つかります。
「お気に入りに追加」で他の候補と比較したり「見学・相談予約」からすぐに希望の式場に予約ができたりするので、忙しい時でも結婚準備を着実に進められます。