挙式会場や披露宴会場を華やかに彩る「装花」は、雰囲気作りに欠かせないアイテムですが、想像以上にお金がかかる部分でもあります。
支払い金額が見積もりより上がった理由として「装花など会場装飾をランクアップしたから」が上位にランクインしています。
寂しい印象にはしたくないけど、値段も気になる……という時に参考になる、高くなりがちな会場装花の節約ポイントをまとめてみました。
目次
まずは基本プランの装花の規模を確認
式場によっては「パックプラン内の装花・装花代」が設定されていることがありますが、基本のパックプラン内で含まれる装花の範囲は以下の通りです。
- 挙式会場:祭壇・参列者席
- 披露宴会場:メインテーブル(高砂席)
- 披露宴会場:ゲストテーブル
それ以外は「オプション」として別途、費用がかかります。
挙式会場の装花は「挙式料」として料金が含まれている場合と、別途必要になる場合があります。
また基本のパックプランで出される時の装花代は最低料金なことが多い為、実際に実物や写真例を見た時に「え、これだけ?」と物足りなさを感じやすいです。
結婚式場見学やブライダルフェアで見た時は、何ランクも上のグレートの高い装花が使用されているので「見学の時のような豪華仕様にしたい」と思えば、料金はどうしても高くなりますね。
【結婚準備のリアル管理人の体験談】
結婚式の打ち合わせの際、今から数時間後に披露宴を行なうという会場でテーブルセッティングされた状態を何会場か見たことがあります。
ウエディングプランナーさんに、装花について尋ねた所「お花は皆さん、通常の料金プランよりもランクを上げたものにされてますね」という回答が返ってきました。
披露宴に相応しい、それなりに見栄えがする雰囲気にする為には、大なり小なり装花にはお金はかけた方が良さそうだな、と思いました。
挙式会場や披露宴会場で装花が使われる範囲は以下の通りです。
★を付けた部分以外が、追加でかかる部分になります。
見積もりが出た時に、どこまで装花が使われる前提で金額が出ているのかを確認しましょう。
【挙式式場】
- 祭壇★
- 参列者席★
- フラワーシャワー
※教会式では参列者席に飾る花を「チェアフラワー」や「ベンチフラワー」とも呼びます。
【披露宴会場】
入り口 | 受付 ウエルカムボード |
会場 | メインテーブル・高砂席★ ゲストテーブル★ ナプキン 司会者卓 マイク |
演出関係 | 乾杯用グラス ウエディングケーキ、ケーキカットナイフ メインキャンドル、キャンドルサービス点火棒 |
【挙式・披露宴会場以外】
- エントランス
- ウェイティングルーム
- レストルーム
日に何組も挙式や披露宴を行なうような式場であれば、兼用の場合もあります。
【その他】
- ブーケスタンド
- 装花持ち帰り用の袋
式場によっては会場に飾られた装花を、招待客が持ち帰れることもあります。
その際は「持ち帰り用の袋代」が別途かかります。
装花の依頼先を変える・手作りは、ほぼ不可能
装花の依頼先は、ほとんど「会場または会場提携の花屋」に限られます。
- 会場または会場提携の花屋:96.9%
- 外部の花屋:1.6%
- 友人・知人・親族からのプレゼント・手作り:0.5%
- 手作りした:0.7%
- その他:0.4%
全国(推計値)- ゼクシィ結婚トレンド調査2015
その為「外部の花屋に依頼する」や「手作りを持ち込む」という節約法は利用できません。
テーブルセッティングなどの兼ね合いから「外部からの持ち込みは不可」という式場が圧倒的に多いです。
比較的、持ち込みに関して自由な式場でも「装花はNG」が一般的だと考えておいた方が良さそうです。
また何十人と集まる結婚式・披露宴の会場で見栄えするだけの大量の装花を、自分たちで手作りして持ち込むのは、あまり現実的な話ではありませんね。
会場用以外のお花は外部でもOK
結婚式や披露宴で使用する花の中でも、テーブルセッティングとは関係ない「新郎新婦が身に付ける用」や「贈答用」であれば、外部から持ち込みOKな場合が多いです。
外部のお店だと同じ費用・内容でも、より豪華に作ってもらうことも可能です。
- ブーケ、ブーケトニア
- ヘッドパーツ、王冠
- フラワーシャワー
- リストレット
- トスブーケ、ブーケプルズ
- 親への贈答用花束
- 子どもたちの花束(エンジェルブーケ)
会場によっては持ち込み料金が別途必要になるので、忘れずに確認しておきましょう。
装花代を節約するポイント
予算の使い方にメリハリを付ける
会場装花の費用は「10~15万円未満」の22.5%が最も高いです。
「20~25万円未満」が16.0%、「5~10万円未満」が16.4%、「15~20万円未満」が13.9%と続きます。
平均金額は174,000円ですが、装花の費用は
- 挙式や披露宴の会場
- 依頼先の花屋
- 装花を飾る場所
- テーブルの数、広さ
- 使用する花材
によって大きく変わってくるので、あくまでも参考値と考えておくと良いでしょう。
また装花代には、花そのものの値段だけではなく、装花を活ける花器のレンタル料や技術料、人件費なども含まれています。
その為、式場見学の際、会場の装花を見た時に「この花の相場は1本いくらだから、この程度のボリュームならば、これくらいの金額かな?」と思っても、実際には倍以上になることも少なくありません。
式場や提携の花屋さんでは、料金ごとの装花プランを何種類か用意されていると思うので「1卓あたり△000円だと、どの程度の装花になるのか?」を、確認しておくと予算オーバーを防げます。
装花選びに迷った時は「自分たちはどこに装花を使いたいのか?」を考えて、仮に予算を20万円に設定して、どのように金額を割り振れば良いのかをシミュレーションしてみましょう。
招待客の目に付きやすく、写真に撮られやすいのが、メインテーブルとゲストテーブルなので、その部分にはお金をかける。装花が無くても不自然さが無い部分には、きっぱり無しにする。
という考え方も充分にアリだと思います。
ゲストテーブルの卓数を減らす
装花代が最も大きくかかりやすいのが、ゲストテーブルです。
「1テーブルあたりの金額✕テーブル数」で金額が出るので、卓数が少なくなればなるほど、装花代もかからずに済みます。
丸テーブルであれば、1つのテーブルに6~10人前後が対応でき、人数の調整もしやすいので、招待客の人数が確定した後に、ちょっと考えてみても良いかもしれません。
ただし席次は「上座、下座」を考える必要があり、同じテーブルに誰が座るのか?で会場の雰囲気も変わるので、節約目的で1テーブルに人を無理矢理詰めてしまうのはNGです。
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花材・生花にこだわりを持ち過ぎない
花には季節によって「旬」があります。
結婚式や披露宴を行なう時期に合った花を選べば、季節感の演出になるだけではなく、節約にも繋がります。
花はおまかせでお願いします。
とするのが、最も安上がりになりますね。
花はおまかせにしても「装花の色合い」と「全体的なイメージ」がきちんと伝えられれば、会場に相応しい感じに仕上げてくれます。
装花の色合いは、使用するテーブルクロスやカラードレス、会場の床や壁の色、季節柄などを考慮して選びますが、定番色の「赤系」「ピンク系」「黄色系」「オレンジ系」「白系」以外の色味で注文する場合は、色の希少価値の関係で高くなる可能性があります。
また花よりも葉の方が単価は安いので「グリーン主体で花をアクセントに使う」という方法もあります。
特別に使いたい花材や色味があれば「(花材の名前)を使いたいのですが、式の時期には出回っていますか?」や「(希望のこと)にすると、金額はどれくらい上がりますか?」を確認しておきましょう。
逆に季節外れの花を「どうしても入れて欲しい」とリクエストすると、1本あたりの単価が上がって最終的なトータルコストが高くなったり、式直前まで手に入るかどうか分からなかったりするリスクが高くなります。
【結婚準備のリアル管理人の体験談】
式場見学の時、数時間後に本番の披露宴が行なわれる会場を見る機会がありました。
とても素敵なテーブルセッティングだったので、ウエディングプランナーさんに色々と聞いた所「カラーは1本あたりの値段が高いんですよ」「これから披露宴をされる方は、こだわりを持たれていて、ゲストテーブル1卓に6,000円は掛けている」と言われて「こだわりが有ればあるほど、お金がかかるんだなぁ」と思ったのを、よく覚えています。
ブーケやブーケトニア、装花で使用される機会が多い花を旬の季節ごとにまとめてみました。
花材 | |
---|---|
1月 | チューリップ、マーガレット、アネモネ |
2月 | 桜、スイートピー、ラナンキュラス |
3月 | ヒヤシンス、ストック、カラー |
4月 | バラ、ガーベラ、ビバーナム |
5月 | シャクヤク、カーネーション、クレマチス |
6月 | トルコキキョウ、あじさい、アルストロメリア |
7月 | ひまわり、大輪ユリ、デンファレ |
8月 | アンスリューム、モカラ |
9月 | マリーゴールド、ダリア、コスモス |
10月 | ピンポンマム、秋色あじさい |
11月 | カトレア、ダイヤモンドリリー、アナスタシア |
12月 | アマリリス、シンビジューム、バラ |
また生花ではなく、造花やリボン、キャンドルなどで、代用するという方法もあります。
ただしメインテーブルやゲストテーブルが造花だと、招待客からは「貧相」や「ケチったな」という印象を与えてしまいます。
人からよく見られる部分、写真に撮られやすい部分に関しては、生花を使った方が見栄えと評判が良いですね。
例えば
- フラワーシャワー
- ウエルカムボード
- ナプキン
- マイク
- 乾杯用グラス
- ウエディングケーキ
- ケーキカットナイフ
- メインキャンドル
- キャンドルサービス点火棒
あたりは特に生花を使わなくても良い部分ではないでしょうか。
会場によっては最初から装花以外を使う場合もあるので、変更可能かどうか確認しておきましょう。