ウエディングドレスが決まった後、2回目の小物合わせで決めるのが「ウエディングシューズ」です。
ドレスですっぽり隠れてしまう部分なので デザイン性よりも「ヒールの高さ」や「歩きやすさ(安定感)」で選んだ方が、当日に歩いたり、写真を撮られたりする際にも失敗がしにくいです。
ヒールの高さは「ドレスが美しく見える」が基本
「ドレス姿が最も美しく見える」「前の裾を踏まずに歩ける」という理由から、基本的にウエディングドレスには高いヒールを合わせます。
花嫁の身長やドレスによっても異なりますが「7cm」「10cm」「12cm」「15cm」など、そこそこ高さのあるヒールを勧められることが多いです。
「二人が並んだ時の身長差」を考える
ウエディングシューズには「花婿とのバランスの良い身長差を実現する」という目的もあります。
花嫁と花婿とベストの身長差は10cmまたは15cmと言われます。
上記の身長差だと、写真を撮った時に収まりと見栄えが良いのです。
女性(26~29歳)の平均身長が157.8cm、男性(26~29歳)の平均身長は171.5cmを考えると、素足での身長差は13.7cm。
新婦のウエディングシューズのヒールやアップヘアが高くなればなるほど、新郎との身長差は縮まる為、ローヒールタイプを選ばない限り「新郎よりも背が高くなってしまった……」というカップルは多いです。
新郎が当日履く靴は2~3cmが主流(シークレットシューズだと5~6cm)なので、身長差を意識したウエディングシューズを選ぶのであれば
(新郎の身長+2~3cm)-(新婦の身長+ウエディングシューズの高さ)=10~15cm
を意識します。
ちなみに「25歳」「26~29歳」「30~39歳」の男女の各平均身長は以下の表の通りです。
男性 | 女性 | 身長差 | |
---|---|---|---|
25歳 | 173.7cm | 159.6cm | 13.7cm |
26~29歳 | 172.0cm | 157.8cm | 14.2cm |
30~39歳 | 171.5cm | 158.3cm | 13.2cm |
参考資料:平成26年国民健康・栄養調査 身長・体重の平均値及び標準偏差 – 政府統計の総合窓口
重視すべきは「安定感」
理想的な身長差を実現するには「新婦のヒールの高さを調整する」または「新郎にシークレットシューズを履いてもらう」で工夫する必要があります。
写真を撮る時に、遠近感が出るように立ち位置や所作の次第で、新郎を高く見せることも可能なので、身長差に関しては「互いに同じくらいの背になっても良い」「新婦の方が身長が高くなっても構わない」と思うのであれば、ヒールの高さをあまり気にする必要がありません。
歩きやすさ・安定感
ボリューム感があり、着慣れないウエディングドレスは不安定で歩きにくいので、ウエディングシューズは普段の靴よりも「歩きやすさ」と「安定感」を重視した方が良いです。
小物合わせの際、10cm前後のヒールを勧められることが多いのですが、仕事で履く機会の多いパンプスは3cm、5cm、7cmが主流なのを考えると、どうしても「高いなぁ」と抵抗感を覚える人も少なくありません。
歩きやすく、安定感があるウエディングシューズを選ぶには以下のポイントを抑えておきましょう。
- ヒールの高さ
- ヒールの太さ
- 前底部分のストーム
- ストラップ
【ヒールの高さ】
ウエディングシューズは高さがあるタイプが主流なので、ローヒールやバレエシューズタイプは、店舗によっては取り扱いが限られているので、他店で購入になる可能性も出てきます。
またヒールが低ければ低いほど、歩きやすく安定感がありますが、ウエディングドレスの丈が長くなり、裾が地面に付きやすくなる分、歩いている時に踏んでしまう危険性も出てきます。
ドレスのデザインによって、パニエのボリュームを増やしたり、裾上げをしたりで丈の長さが調整可能な場合もあります。高いヒールを勧められた場合は、まずは「あまり高さがあるのは履けないので、もっと低いタイプや他の部分の調整はできませんか?」と質問みると良いです。
【ヒールの太さ】
ヒールが太いタイプは、同じ高さのピンヒールよりも表面積が大きい分、しっかりと体重を支えてくれます。式中にヒールが折れる心配もありません。
見栄え的には細い方が良いのですが、足元は基本的にドレスで隠れるので「足元の確かさ」を優先させましょう。
【前底部分のストーム】
ソール(靴底)部分に厚みを入れる処理、部分を「ストーム」と呼びます。
前底部分にストームがあると、つま先も底上げ状態になるので、ヒールに高さがあっても比較的履きやすくなります。
【ストラップ】
ストラップで足とシューズを留めることで、歩いている最中にパカパカ浮いたり、脱げたりする心配がありません。
ヒールと同様にストラップが太ければ太いほど、安定感があり、肌に食い込みにくくなります。
シューズの脱ぎ着が自分では難しくなるので、他の人に手伝ってもらう必要があります。
レンタル?購入?
ウエディングシューズのレンタル料金は1足3,000円+税ほど(私が利用した貸衣装店の場合)。
他のウエディング小物と比較しても5,000円以内で収まる金額なので「レンタルで良いか」と選ぶ人が大多数です。
レンタルだと確実にウエディングシューズが用意できるので、自前で購入するよりも、色味やデザインが合わせやすく、安心感があります。
ウエディングシューズを購入する大きなメリットは「挙式・披露宴当日まで、その靴に履き慣れられる」ことです。
バランスの良い身長差にする為、高いヒールを履いたり、普段はヒールのあるパンプスを履く機会がなかったりすると「自分が思うように歩けない」という可能性が出てきます。
特に動画でウエディングシーンを残そうと考えている場合「みっともない歩き方の自分が動画に残ってしまった……」のは、全く嬉しくないものです。
ウエディングドレスを着て歩く際は、ドレスを蹴るように歩いたり、ウェディングステップ※をしたりと普段の歩き方とは異なるのですが、それでも「当日に初めて履いた慣れないシューズで慣れない歩き方」よりも「慣れたシューズで慣れない歩き方」の方が、確実に事故は減ります。
※右足を出した所に左足を揃える、左足を出した所に右足を揃える……を繰り返す歩き方。挙式時のヴァージンロードを歩く時に使われる。
ウエディングシューズは貸衣装店やウエディング専門店以外でも購入可能です。
そもそもウエディングシューズとは要は「白のパンプス」なので、ウエディングシューズのキーワードにとらわれず、自分に合う白のパンプスを探せば良いです。
取り扱いのあるブランドを知りたい場合は、ZOZOTOWNなどで「パンプス 白(ホワイト)」で検索すると、すぐに見付かります。
パンプス(ホワイト/白色系)ファッション通販 – ZOZOTOWN
またコスプレでは白のパンプスは定番なので、コスプレ専門店(クラッセ《classe》、アシストウィッグ《Assist Wig》、キャラヌノ、ボディライン《BODYLINE》など)では、比較的いつでも購入が可能です。
ホワイト系の商品一覧―コスプレウィッグ総合専門店 アシストウィッグ
コスプレ向けの商品取り扱いだけあり、歩きやすく安定感のあるローヒールやヒールが太いタイプが多いので、足元が不安な時にも重宝すると思います。
値段は商品によって差が大きく「2,500~3,000円/5,000~6,000円/10,000円~」の3つの価格帯が主流で「レンタルよりも安く買えるか?」に関しては、正直、靴次第です。
「普段、ヒールを履くことが少なく、レンタルだと全く慣れていない状態で当日歩くことになるので、失敗しないか心配……」
「気に入ったデザイン、履きやすいシューズが見付かり、今後、日常生活などで白のパンプスを何度も履く機会がある」
という場合は、購入するのも有りだと思います。
自前で用意するかどうかは、挙式1ヶ月前~1週間前の「最終打ち合わせ時」でも大丈夫なので、既にレンタルを希望していても、自分好みのウエディングシューズが見付かれば、変更も充分に可能です。
最後まで納得の行く、ウエディング小物を探してみてください。
ちょっと失敗?【「結婚準備のリアル管理人」の体験談】
ウエディングドレスを選ぶ前の話なのですが、素敵なセパレート・パンプスを見つけた時「これをウエディングドレスを着る時に履こう」と6,000~7,000円で購入しました。
色がシャンパンゴールド系で、後からドレス選びの際に気に入ったウエディングドレスがオフホワイトだったので「あ、色がすごく違う」と思いました。(元々、シャンパンゴールド系のウエディングドレスを考えていたのですが、店舗的に取り扱いがオフホワイト系しかなかったのでした)。
2回目の小物合わせ時には自前で持っていったので、レンタルのウエディングシューズの案内はされなかったのですが、色と値段的に「ドレスに合う色やヒールの高さを聞いてから、買いに行っても良かったかな」と少し後悔しました。
相手の両親との顔合わせや両家顔合わせの時にもワンピースと合わせて履けたのと、今後のパーティー用パンプスとして使うことを考えたら、そこそこ良い買い物になったとは思います。