レストランウェディングは、通常はカフェ・レストランやレストランとして営業しているお店、または婚礼をすることを前提として作られたレストランで行なう結婚式と披露宴のことです。
目次
レストランウェディングの人気ポイント
料理が美味しい
「美味しい料理で招待客をもてなしたい」
「結婚式場やホテルのメニューを試食した時に、満足できる味ではなかった」
という人にも、満足度が高いのがレストランウェディングの魅力的の一つです。
レストランによって提供される料理の種類が異なるので、他の披露宴・披露パーティー会場と比較して、幅広い料理ジャンルから選ばれています。
食事形態は他の式場と同じく「コース料理」が主流ですが「ビュッフェ(着席または立食)」も多く利用されています。
- フランス料理:50.7%
- 折衷料理:12.7%
- 和食:5.6%
- イタリア料理:19.7%
- その他の西洋料理:7.0%
- 中華・中国料理:1.4%
- その他:2.8%
レストランウエディングの特徴として「料理を通じて、招待客に感謝の気持ちを伝える」ことがしやすく、
- コース内の料理を数種類の中から選べる(プリフィクススタイルにする)
- シェフと相談したオリジナルメニューを入れる
- ケーキ入刀後に食べられるように生ケーキにする
- シェフに招待客に対して料理の説明をしてもらう
- ソムリエに各テーブルを回ってもらう
- 新郎・新婦がケーキを作ったり、手を加えたりする
など、料理に対して一工夫の演出が行なえます。
貸し切りが可能
1フロアや一軒家を丸ごと貸し切って、挙式や披露宴が行なえるのもレストランウェディングの特徴です。
1日1~2組限定なので、他の花婿・花嫁と会う可能性がなく、会場内の施設やサービスを思い切り使えて、プライベート感が高いのも人気を集める理由になっています。
カジュアルでアットホームな雰囲気が作れる
「格式張らず、アットホームな雰囲気の結婚式や披露宴にしたい」というカップルにもレストランウエディングが選ばれています。
高砂席(新郎新婦の専用席)を作らず招待客との距離を近くしたり、余興や演出を少なくして料理や会話を楽しんでもらったりなど、アレンジの仕方は色々とありますね。
レストランウェディングをするカップルは他の会場と比べて少数派で、招待客の中には「レストランウェディング=カジュアル、安い、1.5次会」をイメージする人も少なくありません。
正統派っぽい式や披露宴にしたいのであれば、会場装飾や演出を工夫したり、披露宴中に司会者から「美味しい料理を食べてもらいたかったので選んだ」など、きちんとこだわりポイントが分かってもらうことが大切です。
金額が安く抑えられる
レストランウェディングの場合の挙式、披露宴・披露パーティの平均総額は335.9万円。
他の会場の平均足額が400~450万円なので、100万円近く安くなる理由としては
- 収容人数的に招待客の人数が少ない
- 会場使用料が控えめな金額である
- 衣裳の持ち込み料が無料~安い
- 人前式が多く挙式料が抑えられる
- 会費制だと、よりリーズナブルにできる
が挙げられます。
また貸し切りが可能なことから「二部制ウエディング」にすることも難しくありません。
二部制ウエディングとは、同じ日に同会場で、一部を「家族・親族中心」と二部を「友人・知人」と分けて、披露宴を2回行なうことで、別々の日に別会場で行なうよりもリーズナブルにできます。
招待客の人数
レストランでの披露宴・披露パーティーの招待人数の平均は63.7人。
新郎・新婦が各自で呼ぶ人数は「30人ずつ」が一つの目安になります。
30人未満:12.7%
30~40人未満:4.2%
40~50人未満:11.3%
50~60人未満:15.5%
60~70人未満:19.7%
70~80人未満:15.5%
80~90人未満:9.9%
90~100人未満:2.8%
100~110人未満:2.8%
110~120人未満:1.4%
120~130人未満:2.8%
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平均人数:59.3人
一般の結婚式場やホテル、ゲストハウスが会場だと、招待客が平均が70人規模になるので、それと比較すると10人近く少ないです。
招待客の内訳を見ると、学生時代の恩師・友人(勤務先以外の友人)の人数は他と変わりませんが、親族や勤務先の上司・同僚の人数が各5人前後少ないことが分かります。
レストランウェディングは「友人中心で披露宴や披露パーティーを行ないたい」と思うカップルにも向いていますね。
収容可能人数は「着席」と「立食」で異なる場合も多く、レストランウェディングで挙式や披露宴を考えているのであれば、まず「どれくらいの人数を呼ぶか?」と「着席と立食のどちらにするか?」を確認してから、式場選びをすることをおすすめします。
あわせて読みたい:人数や両家のバランスはどうする?結婚式・披露宴で呼ぶ招待客の選び方
挙式スタイル
レストランウェディングの挙式スタイルは
- 人前式
- 教会式(チャペル式)
- 神前式
が可能です。
割合としては、教会式(チャペル式):45%、人前式:40%、神前式:13%と、他の式場よりも人前式で挙式をするカップルが多い傾向にあります。
人前式
店内の一部やガーデン、テラスに祭壇を設えて、列席者に結婚の証人になってもらいます。
参加者全員が証人となる署名やオリジナルの結婚宣言など、2人のアイディアを盛り込んだ自由な挙式が行なえるのが魅力的です。
レストランウェディングには「招待客との距離感が近く、カジュアルな雰囲気にできる」という特徴があるので、アットホーム感のある人前式も行ないやすいです。
レストランによっては教会式や神前式が執り行えない場合があり、元々「人前式」を考えているカップルならば、レストランウェディングは充分、選択肢の一つに加えられますね。
教会式(チャペル式)
祭壇を用意したセレモニースペースがあったり、敷地内に教会(チャペル)が併設されていたり、近隣の教会と提携したりして、教会式が行なえるレストランも多いです。
会場内で挙式が行えるので、長距離・長時間の移動をする必要がなく、招待客に年配の方がいるカップルにもおすすめです。
神前式
人前式や教会式は会場敷地内で行ないますが、神前式の場合は基本的に式場が提携する神社で行なわれます。
結婚式・披露宴当日は「挙式:神社 →(送迎)→ 披露宴:レストラン」という流れになります。
「和装結婚式をしたいけど、挙式を希望する神社に祝宴会場がなく、披露宴まで行なえない」という時にも利用しやすいです。
人前式や教会式と比較して神前式を取り扱う式場自体が少なかったり、提携神社が1社しか無かったりするので、神前式での挙式を考えているならば、会場選びは良く吟味することをおすすめします。
あわせて読みたい:結婚式・披露宴の一般的な流れ&演出は?人気の挙式スタイル別に徹底解説
挙式料
挙式料の平均金額は18.8万円
【挙式料】
5万円未満:11.1%
5~10万円未満:11.1%
10~15万円未満:22.2%
15~20万円未満:5.6%
20~25万円未満:16.7%
25~30万円未満:5.6%
30~35万円未満:11.1%
35~40万円未満:5.6%
40~45万円未満:5.6%
45~50万円未満:―
50万円以上:5.6%
--------------
平均金額:18.8万円
他の式場の相場料が30~50万円を考えると、20~30万円も安く抑えられます。
料理と飲み物の総額
平均金額は115.5万円
一人あたりの料理+飲み物費用の合計は平均1.92万円と、他の式場の平均金額が2万円と比較してもそれほど差がありません。
【料理と飲み物の総額】
50万円未満:21.7%
50~100万円未満:23.9%
100~150万円未満:28.3%
150~200万円未満:10.9%
200~250万円未満:8.7%
250万円以上:6.5%
--------------
平均金額:115.5万円
「会場使用料や挙式料が安く抑えるが、料理や飲み物は妥協せず、美味しいものを飲み食べしてもらいたい」や「料理は妥協せず、他の費用を節約したい」というカップルにも人気があります。
デメリット・気を付けたいポイント
会場が「レストラン」なことから、他の会場とは勝手が違う点がいくつかあります。
予約や見学の前にチェックしたいポイントについてまとめてみました。
設備内容
婚礼を前提としたレストランであれば、施設内容も充実しているので特に心配ありませんが、普段は普通に営業しているレストランの場合は、一般的な結婚式場よりも設備内容が乏しいことが多々あります。
特に招待客の人数が多ければ多いほど、新郎新婦や招待客が待機したり着替えたりする部屋(控室・メイク室・着付け室・更衣室など)や「喫煙室」、「トイレの個数」にも考慮したい所です。
また自分たちがしたいと思っている演出がある場合は、それが可能かどうかも確認しておく必要があります。
立地・交通の便
レストランによっては、最寄りの公共交通機関から遠かったり、駐車場に限りがあったりして、会場まで行くのに不便さを感じることもあります。
利用可能な公共交通機関や駐車場(敷地内・近隣)、送迎サービスの有無も確認しておきましょう。
宿泊の手配
遠方からの招待客は、式や披露宴前に宿泊施設に泊まる「前泊」が必要になる場合があります。
ホテルウエディングだと宿泊の手配も一括で任せやすいのですが、レストランウエディングだと会場によって宿泊手配の可能・不可が出てきます。
自分たちや親が宿泊の手配をする予定だったり、遠方からの招待客が居なかったりすれば、特に気にすることはありませんね。
ドレス選び
式場や披露宴会場の配置によっては、通路が狭くなりやすいので、スカートやトレーンが大きく広がったり長かったりするタイプのウエディングドレスは、小回りが効かず、動きにくいので、レストランウェディングには不向きな場合が多いです。
Aラインやマーメイド、スレンダー、エンパイアなどボリューム感の少ないタイプのドレスと相性が良いです。
貸衣装店によって、取り扱いのあるドレスは限りがあり、特に「Aライン」や「プリンセスライン(ビッグライン)」以外のドレスの数が限られている場合が少なくないので、ドレス選びにはちょっと苦労するかもしれません。
レストランウェディングは少数派?
レストランを挙式会場として選んだのは3.8%と、かなり少ないのが現状です。
- 地域によってレストランウェディングに対応可のお店が少ない
- 結婚式情報誌やサイトにお店の情報が少ない。記載されていない
- 「カジュアル」や「安い」イメージがあり、招待客に親戚や上司が多いので避けた
- レストランは1.5次会や2次会に利用するから
など、理由は様々に挙げられます。
結婚式情報誌やサイトでレストランウェディングを行なっているお店が見付けられなかった場合は、検索サイトで「地名 レストランウェディング」で検索したり、希望のエリアに直接行って、現地で「ウエディング」のパンフレットを置いているお店を探してみたりする方法もあります。
営業中であれば「ランチやディナーを食べてみて料理の味を確かめる」のもしやすいですね。
他の会場よりも、色々と配慮することが多くなりがちなレストランウェディングですが「せっかく来てもらうのだから、美味しい料理を食べてもらいたい」「こだわりの結婚式・披露宴にしたい」というカップルは選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。