式場見学やブライダルフェアでは「見積もり表」をもらいますが「思ったより安い」と思って式場申込みをした後、打ち合わせを重ねていく度に、金額はどんどん上がっていきます。
ゼクシィ結婚トレンド調査2016によると「会場を予約した際の見積り金額より上がった」は約80%と、大半の人が何らかの事情で金額がプラスになっています。
結婚式という「一生に一度のことだから後悔したくない」「失敗したくない」という気持ちがはたらきやすい分、標準プランに内容を追加したり、ランクアップしたりするのが大きな理由です。
【見積りより上がった金額】
- 全国(推計値):101.4万円
- 一般の結婚式場:121.2万円
- ホテル:104.1万円
- レストラン:87.5万円
- ホテル・式場・会館内のレストラン:86.3万円
- ハウスウエディング(ゲストハウス):133.5万円
参照:ゼクシィ結婚トレンド調査2016
目次
見積りより上がる理由は「追加」と「ランクアップ」
1位:料理
2位:衣裳
3位:写真・ビデオ
4位:装花など会場装飾
5位:飲み物
6位:引き出物
7位:演出
8位:列席者の人数が予定よりも増えた
9位:予定の時間より延長した
料理
各見積もり項目の中で最も料金変動しやすいのが「料理」です。
披露宴で提供される料理には、いくつかのランクがあり、最初の見積もりでは最低ランク(=最も安い料金)で出されることが多いです。
最低ランクの料理の内容があまりにも質素であれば、コースをランクアップして、招待客が満足する内容にする必要があります。
他にも「デザートビュッフェを付ける」や「イミテーションケーキから生ケーキに変更する」、「二人の希望に合わせたオリジナルの料理を提供してもらう」という場合は、別途で費用がかかる可能性が高いです。
また子ども向け、アレルギーなど招待客に合わせて食事を特別に配慮してもらう場合に、別料金がかかるかどうかも要確認ですね。
衣裳
プラン内容に「衣裳 新郎:タキシード1点、新婦:ドレス1点(神前式の際は、新郎:紋付袴1点、新婦:白無垢1点)」とある場合、お色直し用のドレスや衣裳小物の料金は別途でかかります。
またプラン内の衣裳は「新郎12万、新婦23万円」など上限設定されている場合が多く、それ以上の金額のする婚礼衣裳を選ぶ(衣裳をグレードアップする)と追加料金が発生します。
特にウエディングドレスの場合は、選ぶドレスによって料金はピンキリですが、見栄えのするドレスになればなるほど、上限金額よりも高くなりやすい傾向にあります。
小物はレンタルと買い取りで費用に違いが出てきますが、手持ち以外のもので新しく揃えるのであれば、費用は別途掛かってきます。特にベール、グローブ、ティアラ、ブライダルインナーは新しく用意する人が多いと思います。
他にも当日の「着付け代」や「ヘアメイク代」がプラン内に含まれているかどうかでも変わってくるので、項目に見逃しがないよう注意してください。
写真・ビデオ
基本プランが「スタジオ写真2ポース(六ツ切サイズ 2枚1組)」の場合、
※六ツ切(203×254mm):B5ほどのサイズ
- 台紙から写真アルバムに変更
- ポーズ追加
- 写真データ追加
- 写真焼き増し
など、プラン内容を充実させると、その分料金も値上がりします。
また結婚式当日のビデオ撮影はプラン外なことが多く、専門の業者に頼む場合は、別途料金がかかります。
ビデオ撮影は「撮影時間」「画質」「編集の有無(例:退場の際に編集した当日の映像を流す)」などによって料金が異なり「せっかくだから動画でも記念に残したい」と思う場合は、それなりのお値段が張ります。
装花など会場装飾
ブライダルフェアや式場見学の際の会場装飾は「豪華仕様」である場合が多く、自分たちの披露宴でも同じような装飾にしようと思うと、ちょっとビックリするような値段になる場合があります。
基本プランに含まれている会場装飾は「装花」くらいなので、
- バルーンアート
- ガーランド
- ビジュー
- キャンドル
- ペーパーアイテム(ペーパーフラワーなど)
など、他アイテムで装飾をしようと思えば(自作の持ち込みを含めて)別途費用がかかることは知っておきましょう。
また「会場外の装飾は別料金」という場合もあるので、披露宴会場以外の場所をどれだけ飾るかによっても、会場装飾代は変わってきます。
あわせて読みたい:結婚式・披露宴の装花はどうする?予算や季節で考える花材の節約方法
飲み物
披露宴の飲み物の提供方法には「セットドリンク(杯数に制限あり)」と「フリードリンク(飲み放題)」の2通りがあります。
- セットドリンクからフリードリンクに変更する
- 頼める飲み物の種類を増やす
- 杯数上限を超えた飲み物を頼む(セットドリンクの場合)
- メニュー外の飲み物を注文する
などのランクアップや追加をすると、その分、料金が高くなります。
また挙式と披露宴の間、待っている招待客に提供される「ウェルカムドリンク」の有無によっても、費用は変わってきます。
セットドリンクとフリードリンクを選べる場合は「グラス1杯あたりの値段」と「招待客の中で、どれだけ飲み物(特にお酒)を飲む人がいるか」を考慮して、どちらがお得になるか考えます。
引き出物
1人あたりのギフト(引き出物、引き菓子、その他品物)の相場は以下の通りです。
- 合計品目数:2~3品目
- 金額:4,000円~7,000円未満(全国平均金額は6,400円)
ギフトを2~4パターン用意して、招待客の間柄、年齢、性別、ご祝儀の金額、世帯人数などによって、贈り分けることも多いです。
「元々1パターンしか考えていなかったが、自分たちと招待客との間柄で贈り分けることになり、贈る品物の価格帯を変えた」という場合は、ギフトの総金額も上がります。
演出
「楽しい式にしようと演出を色々と盛り込んだら、費用がかさんだ」という話は良く聞きます。
- バルーンリリース
- フラワー、バブルシャワー
- 生演奏(ピアノ、弦楽、ジャズバンド、アカペラ)
- ウエディングムービー(映像・スライド上映)
- 巨大クラッカー
- キャンドルサービス
- ビールサービス
- スモーク
- 打ち上げ花火
- 外部の人を呼んだ余興(マジックなど)
など、元々の披露宴に入っていない演出を追加する場合は、数千円~数万円の出費を考える必要があります。
列席者の人数が予定よりも増えた
招待客が当初の予定よりも多くなれば、当然、用意する料理・飲み物、引き出物の数も増える為、費用も高くなります。
増加した招待客が1テーブル以上の人数になれば、テーブルの1卓あたりの金額(テーブルコーディネート代、装花代、キャンドル代など)もプラスされます。
ただし招待客が増えるほど、頂けるご祝儀額も多くなるので、ゲスト1人あたりの単価は安上がりになり、当初の見積もりよりも金額が上がっても、あまり気にしない部分だと思います。
予定の時間より延長した
「披露宴は2.5時間を予定していたが、実際は3時間かかった」という人は少なくありません。
30分程度であれば「範囲内」として「延長料金は、かからなかった」という場合が多いです。
延長料金が発生するかどうかは、結婚式場や延長した時間に寄る所が大きいので、打ち合わせ時に「披露宴の進行が大幅に遅れた場合など、どれだけ時間が伸びたら、延長料金が発生するか?」を確認しておきましょう。
見積もりをもらうタイミング
見積もり表は、結婚式までに「3回(以上)」もらうのが一般的です。
【1回目】
結婚式場決定前、ブライダルフェアや式場見学時にもらう。
見積もり表の内容は「パックプラン内での最低金額」で、パックプラン外の項目や費用も多い。
【2回目】
結婚式場決定後にもらう。
具体的な希望や条件を盛り込んだ内容で、1回目の見積もり表よりも金額は上がる。
【3回目】
打ち合わせ(最終回)時にもらう。
招待客、式・披露宴内容が全て確定したもので、ほぼ最終決定版。
※式当日に追加で発生した金額については後日精算の形になる。
「当初の見積もりよりも金額が大幅に上がった」を防ぐ為には、パックプランの内容と金額だけではなく、式や披露宴に必要なものを全て入れた内容で見積もりを出してもらうことです。
見積もり表に入らない部分でも、結婚式にかかる項目・費用は多々あるので、トータルで見て予算オーバーにならないよう気を付けてください。