婚約指輪や結婚指輪で欠かせない宝石が「ダイヤ」です。
どのブランドの指輪を見ても、キレイなダイヤがきらきらと輝いていますが、特に大きなダイヤ付きの指輪を検討しているのであれば「ダイヤの品質」にも注目しておきたい所です。
「指輪に使われるダイヤ」に関する基礎知識をおさえておけば、下見や実際に選ぶ際の参考になるので、よろしければ覚えておいて下さい。
目次
ダイヤの価値が決まる「4C」とは?
ダイヤのグレードは、アメリカの宝石学会(GIA)が定めた国際基準「4C」と呼ばれる4つの要素で評価が決まります。
- カラット(Carat)
- カラー(Color)
- クラリティ(Clarity)
- カット(Cut)
4つの頭文字から「4C」と称されており、ダイヤモンドの特徴を表しています。
ブランドによっては4C以外に、独自の基準を設けている場合もあります。
例えば、海外ブランドの中でも人気の高いティファニーでは、独自の鑑定基準として「存在感〈プレゼンス〉」も合わせて重視しています。
カラット(Carat)
カラットとはダイヤの重さの単位で、1ctが0.2gに相当します。
重さを表すものですが、カラット数が大きければサイズも大きくなるのが一般的です。
プロポーズ用に男性が婚約指輪を購入する場合は、やはり「見栄え」を意識して、カラット数が大きいダイヤを求めることが多いですね。
また数十年前であれば0.3~0.5ctなど大きめのカラット数が選ばれていましたが、最近は0.2~0.4ct未満がボリュームゾーンになっています。
ダイヤの原石は1ctに満たない小粒が大半なので、カラット数が大きければ大きいほど、自然界では希少になるので値段も高くなります。
ただしダイヤモンドの価値はカラットだけではなく、総合的な品質評価で決まるので「大きければ良い」とも限りません。
0.1ct | 約3.0mm |
0.2ct | 約3.8mm、0.04g |
0.25ct | 約4mm |
0.3ct | 約4.4mm、0.06g |
0.4ct | 約4.8mm |
0.5ct | 約5.2mm、約0.1g |
0.7ct | 約5.8mm |
1ct | 約6.4mm、約0.2g |
ダイヤのカラット数は
- 婚約指輪:0.2ct~0.3ct未満または0.3ct~0.4ct未満
- 結婚指輪:0.01~0.03ct
がボリュームゾーンです。(参考:ゼクシィ結婚準備トレンド調査2015 全国《推計値》)
※ちなみに女性がつける指輪(婚約・結婚)は「ダイヤあり」、男性がつける指輪は「石なし」が主流です。
カラット数をダイヤの大きさに当てはめてみると、婚約指輪は約0.4cm~0.5cm、結婚指輪は約0.03mm~0.1cmの大きさのダイヤが選ばれています。
0.3カラット(約0.45cm)前後の指輪であれば、付けた時に大き過ぎず小さ過ぎずのサイズ感になり、デザインも豊富にあるので「お店で選ぶのも、普段付けるのにもちょうど良い婚約指輪」になると言えますね。
カラー(Color)
ダイヤモンドの最高のカラーは「無色透明」なこと。
ダイヤモンドには「無色透明」のイメージがありますが、実際は黄色みをおびているのがほとんどで、無力透明に近ければ近いほど、価値と希少性が高まります。
カラーは最高レベルのDカラーからZカラーまでの23段階の等級に分類されます。
D・E・F | 無色(Colorless) |
G・H・I・J | ほぼ無色(Near Colorless) |
K・L・M | Faint Yellow(わずかな黄色) |
N……Z | Very Light Yellow(非常に薄い黄色)……Light Yellow(薄い黄色) |
【各ブランドのカラー】
ティファニー:I以上
4℃ブライダル:Fカラー(レアホワイト)以上
サマンサティアラ:Fカラー(レアホワイト)以上
俄(ニワカ):Gカラー以上
ダイヤを留める台座部分がゴールドだと、色がダイヤに反映されて、無色のダイヤモンドを選んでも黄色がかってしまいます。
基本的に指輪の素材は「プラチナ」が大多数なので、ゴールドやコンビ(ゴールド&プラチナ)を考えている人は要注意ですね。
色付きダイヤだから質が低い訳ではなく「カラーダイヤモンド」に関しては上記の基準が当てはまらず、色の濃さや純度に応じて価値が高くなります。
ダイヤは色によって意味があり、リングの内側にセットする「ストーン装飾」としても人気があります。
- ダイヤモンド:永遠・純潔
- ピンクダイヤモンド:可憐・優美
- ブルーダイヤモンド:尊敬・献身
- イエローダイヤモンド:光・希望
クラリティ(Clarity)
クラリティとはダイヤモンドの透明度を示します。
宝石鑑定士が10倍のルーペを使って検査を行ない、天然の内容物(インクルージョン)や外部の特徴から、11段階に判定されます。
内容物:クラウド(乳白色のくもり)、フェザー(割れ)、ピンポイント(微小な白色の結晶。小さな点に見える)
外部の特徴:スクラッチ(引っかき傷)、ピット(微小な穴)、ニック(微小な欠け)
FL(フローレス) | 無傷 |
IF(インターナリーフローレス) | 表面に微小な特徴 |
VVS(ブイブイエス)1・2 | 微小な内容物 |
VS(ブイエス)1・2 | ごくわずかな内容物 |
SI(エスアイ)1・2 | わずかな内容物 |
I(アイ)1・2・3 | 肉眼で発見できる内容物 |
各ブランドのブライダルリングで使用されるダイヤは、肉眼で内容物が見えない「SIクラス」以上であることが多いです。
ただしSI1は「内容物が(10倍の顕微鏡で)見える」という部分が気になれば、VS2以上を選んだ方が満足感は高くなります。
【各ブランドのクラリティ】
ティファニー:?
4℃ブライダル:VS2クラス以上
サマンサティアラ:VS2クラス以上
俄(ニワカ):SI1クラス以上
カット(Cut)
ダイヤモンドの輝きを最も左右する「カット」は、人の技術が唯一評価される部分です。
理想的なプロポーションでカットされたダイヤモンドは、より多くの光を返して、美しく虹色に輝きます。
どれだけクラリティが高いダイヤモンドでも、カットが悪いと輝きは失われてしまいます。
カットグレードはプロポーション(形状)とフィニッシュ(研磨、対称性)の度合いで、ExcellentからPoorまでの5段階に分類されます。
Excellent | 最高級 |
Very Good | 理想的 |
Good | 良好・標準的 |
Fair | やや劣る・わずかに欠点がある |
Poor | 劣る・欠点がある |
カットの総合評価、ポリッシュ(研磨状態)、シンメトリー(対称性)の全ての項目が最高位のダイヤモンドは「トリプルエクセレント」と呼ばれます。
各ブランドのブライダルリングでは、基本的に「Very Good以上」のカットのダイヤが使用されています。
輝きの良し悪しは、用いるダイヤが大きければ大きいほど、見た目に影響が出てきやすくなります。
その為婚約指輪は「Excellent」、結婚指輪は「Very Good以上」を選ぶと良いですね。
【各ブランドのカット】
ティファニー:Excellent
4℃ブライダル:Excellent
サマンサティアラ:Very Good以上
俄(ニワカ):Excellent
ダイヤの品質にどこまでこだわる?
指輪を選ぶ際「ついている石」は、どの程度、重視されるものなのでしょうか?
婚約指輪・結婚指輪ともに「デザイン」や「価格」が2大ポイントですが、3番目に重視されるのが
婚約指輪:ついている石の品質(研磨、透明度、重量、色など)
結婚指輪:リングの素材
という結果になっています。
婚約指輪はカラット数の大きいダイヤ、結婚指輪は小粒のダイヤが使用されているので「ダイヤが主役の指輪」感がある婚約指輪の方が、ついている石の品質にもこだわって選ぶ人が多いことが分かります。
特に婚約指輪は「男性がプロポーズ用に購入する」という場合が一定数以上あるので、やはり、より良いダイヤを求める傾向にあるのかもしれません。
ブライダルリングで用いられるダイヤであれば、各ブランドともに一定以上の品質が保たれているので、購入決定者が女性または二人の場合は「気に入ったデザインで、予算内の価格であればOK」くらいに考えておいても良さそうな気もしますね。
【結婚準備のリアル管理人の場合】
私が結婚指輪を選んだ時(婚約指輪は『要らない』という理由で未購入)は「デザイン性」と「付け心地」で選びました。
元々、宝石類に興味がなく、売り場はダイヤ付きの結婚指輪が主流で、婚約指輪が無かった分「ダイヤ付きの結婚指輪の方が良いかな」くらいの気持ちで選んだので、ダイヤの品質は全く重視していませんでした。
指輪の平均相場
婚約指輪:34.0万円
結婚指輪(2人分):23.8万円
※夫は10.9万円、妻は12.9万円
指輪の値段は、使用するダイヤ(品質、数、大きさ)やリングの素材、ブランド、オプション、注文方法などによって、大きく変わるので「ダイヤのカラット数が▲ctだから△△万円が相場」という考え方は難しい所があります。
それを、あえて人気のカラット数と平均相場で見るとしたら、
婚約指輪:0.3ct前後≒34万円
結婚指輪:0.02前後≒12.9万円
が一つの目安として考えられると思います。
指輪選びに迷った時は来店&相談
結婚情報誌や各ブランドのWebサイトのブライダルリングを見るのと、お店に行って店員さんと相談しながら指輪を付けたりするのでは、かなり異なります。
実際に私たちが指輪選びをした時に、お店に写真だとかなり大きく見えるダイヤが思ったより小さかったり、見た時は「似合わないだろうなぁと」思った指輪が想像以上に良かったりしました。店員さんも「冊子やネットで見て気に入った指輪を実際に見ると『全然違う』と言われる方は多いですね」と言っていたので、理想と現実はだいぶ違います。
その為、ちょっと気になるブランドがあれば、実際に来店して店員さんのアドバイスを聞いてみることをおすすめします。
ゼクシィでは人気ブランドの最寄りの店舗を調べて来店予約が行なえるので、気になるブランドがどこにあって、連絡手段が分からない時でも大丈夫。
混雑しがちな人気店舗でも事前に予約をしておけば、スムーズに相談ができるので1日に何軒もブランドをはしごして見に行きたい時に便利です。
商品券のプレゼントや指輪のグレードアップなどの特典が受けられるショップもあるので、お得に賢く活用してみて下さい。